乗馬前後にしてほしい、馬の熱中症対策

夏も本格化して猛暑が続いています。

今年は、40℃を超す地域もあるなど、ビックリするような気候!

クラブは、扇風機やミストはフル回転。

日当たりのいい馬房はシェードをつけるなど、様々な対策をしています。

そうです、馬は本来寒いところの動物。暑さには弱いのです。

人間と同様に馬も熱中症になります。

そして、重症化すると死にいたることもあります。

そこで、この猛暑を馬と共に乗り切るために、

乗馬前後にぜひ皆さまにもご協力をお願いしたい馬の熱中症対策についてまとめました。

今回は長いです。ボリュームあります(笑)

たくさんありますが、全部出来なくてもいいです。

まずは、「冷やし」ましょう!

夏も本格化して猛暑が続いています。

今年は、40℃を超す地域もあるなど、ビックリするような気候!クラブは、扇風機やミストはフル回転。日当たりのいい馬房はシェードをつけるなど、様々な対策をしています。

そうです、馬は本来寒いところの動物。暑さには弱いのです。人間と同様に馬も熱中症になります。そして、重症化すると死にいたることもあります。

そこで、この猛暑を馬と共に乗り切るために、乗馬前後にぜひ皆さまにもご協力をお願いしたい馬の熱中症対策についてまとめました。

今回は長いです。ボリュームあります(笑)たくさんありますが、全部出来なくてもいいです。

まずは、「冷やし」ましょう!

目次

馬は熱中症のリスクが高い!?

馬は人間よりも安静時の体温が37~38℃と高く、筋肉量も多いので、暑い中で運動することは負担が大きいと言われています。それは、運動すると、筋肉の温度が上がるからです。

運動後の馬の身体に触れるとかなり発熱していることに気がつくことでしょう。本来、今の倭国の夏のような高温下で生息する動物ではありません。つまり、人間以上にリスクがあるわけです。

世界中から馬の熱中症に関する情報を調べました。

細かい裏付けについてはここでは割愛します。

ただ、お伝えしておきたいのは、最近の倭国のように35℃を超えてくるような夏の気温と湿度の中で馬を運動させることは、黄色信号ということを頭に入れておいてください。

ですが、運動も必要なので、工夫していきましょう♪

さらに、馬が熱中症になりやすいのは、夏の初めです。暑さに順応してくるまでに、3週間ほど時間が必要です。今年はあっという間に夏が来てしまいましたし、かなりの高温。

だからこそ、馬のクールダウンをサポートしてあげることが重要になります。

[騎乗前] 馬の身体を水でぬらす

馬場に出る前に、馬の身体に水をかけておくことで、レッスン中の運動による放熱を助けることができます

水が蒸発するときに熱を奪ってくれます♪

水をかけるときは、後ろ脚の足先からかけるようにしてくださいね。

小学校のとき、プールに入る時は足先からって習ったのと同じことです。

胸からかけると、心臓がキュッと止まることもあるのでご注意を。

ついでに、人間の両腕にかけたり、アームカバーを濡らして騎乗すると人間の熱中症対策になります。

人馬一体で水のしたたる何とやらでレッスンに臨んでみてはいかがでしょうか!

[騎乗前] たてがみを結ぶ・カットする

馬は体温調整を首でするそうです。

首には体温調整中枢である脳へ血液を送る太い血管もありますので、たてがみを結わえたり、短くサマーカットして、首元を涼しくすると、馬の体感温度も変わってきます。

人間でも、髪の長い人が夏になると髪をアップスタイルにするのと同じですね!

[騎乗前(下馬後)]日陰につなぐ

日陰につなぐことで、体に熱をため込むことを防止します。

下馬後も待機するときは、日陰に連れて行ってあげましょう。

もし、蹄洗場が混みあっている場合は、馬房に入れて、順番を待ちましょう。

(馬房に入れる前に、水をバケツで身体にかけるなど、まずは冷やしてあげてくださいね)

[騎乗中] 馬場に馬用の大きな水バケツを置く

夏の乗馬では、ペットボトルを携帯して騎乗されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

馬も同様に水飲み場を作っておいてあげると、レッスン中に馬も水分補給ができますよ!

[騎乗中]運動終了前の常足時に腹帯を少し緩める

レッスンが終わると、常歩で整理運動を行うと思います。

整理運動は、徐々に心拍数を落とすことで、クールダウンをするために行います。

その整理運動の常歩のときに、腹帯をひとつかふたつ緩めてあげてください。

呼吸がしやすくなり、身体中に十分な酸素を体中に送ることができます。

そうすることで、心拍数を通常に戻し、興奮した神経や筋肉を鎮静することを助けます。

そして、無理なく血流の回復を促すことで、

馬の身体への負担を減らしてあげることができます。

[下馬後] 冷たい水や電解質を飲ませる

下馬したらまず冷たいお水をバケツ一杯あげましょう。

冷たい水をあげることで、身体の内側から冷やすことができます。

海外などでは、氷をバケツに入れて冷たい水をつくる方もいらっしゃるようです!

また、かなりの発汗があるので、人間と同様、水+電解質(ナトリウム等)が必要です。

塩を水に混ぜるなど、塩分もあげると効果的です。

バケツ一杯に一掴みくらい(ひとつまみじゃないですよ!)が目安です。

水を飲まない子には、ヘイキューブを細かくして水に混ぜてあげるとよく飲みます (*`艸´)ウシシシ

その他に、スポーツドリンクを利用することも良いでしょう。

ちなみに、馬は夏の暑い時期は1日1頭あたり、100Lの水を飲むんですよ!

[下馬後] 馬の身体をしっかり冷やす

身体の表面だけでなく、身体の内側の熱を冷やしていくために、血液の熱の温度を下げることも大切です。

身体の表面は、後ろ脚の筋肉の大きいところからしっかりと冷やしていきましょう!

心臓は胸(前脚の間)のあたりにあります。

いきなりここに冷たい水をかけると、心臓がキュっと止まるかもしれませんので、末端から冷やして行くようにいくのがポイントです。

下馬後、ご自分の体調がすぐれないときは・・・

下馬後、ご自身の体調がすぐれない場合は、馬を放置せず、スタッフまたは他の方に馬のケアについて助けを求めてください。

そして、ケアを引き継いでいただくようお願いいたします。

「ちょっとくらい大丈夫だろう」が命とりになるかもしれません。

みんなで声を掛け合っていきましょう!

また、馬の様子がおかしいようであれば、すぐにスタッフにお知らせください。

ご協力のほどお願いいたします<(_ _)>

馬目線になってみる

どんなに馬を可愛がっていても、それが「つもり」になっている場合もあります。

私も、乗馬を始めた当初はそうでした。

馬がそもそもどのような風に過ごす動物なのか?

福島の広大な山奥で馬を70頭放牧しながら十年以上馬と共に暮らす、

つまり野生に近い環境下で馬を飼育していた伴先生から

馬について教えていただく度、一方的な愛だったかも。。。と考えさせられます。

馬がしてもらって嬉しいことではなく、ただ私が一方的にしたいことだったりすることもあるのです。

まずは、馬目線になってみる。

もし、あなたが馬だったら、この暑い中のレッスンを乗り切るために、どういう風にしてほしいと思うでしょうか?

そして、暑い夏、皆さんは普段どのように過ごしているのかな、と思います。

日差しを避けたり、エアコンや扇風機で身体を冷やしたり、

水分を多くとったり、涼しい時間に活動したり、冷たいものを食べたり。

そういったことをしているかもしれません。

人間の管理下にある馬は、自分で自分の好む場所に移動はできません。

好き勝手に水を浴びたりできません。

外が暑いからといって、クーラーの効いたクラブハウス内に入ることも許されません。

私たちが提供できる環境下で、馬たちにしてあげられることは何でしょう?

この機会に、そういったことに意識を傾けてみてはいかがでしょうか?

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